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ノバスコシア環境政策全国縦断講演会 〜カナダ大使館講演会参加感想〜 池内みきこ 環境総合研究所研究員 |
去る10月7日〜13日の7日間、6都市を巡って行われた「Nova Scotiaの廃棄物政策に学ぶ全国ツアー」の中で、私は12日の夜、カナダ大使館で開催された講演会に参加させて頂きました。 講演会場となったカナダ大使館のホールは、ガラス張りの大変綺麗な場所でした。また、私達が準備しやすいよう、場を整えて下さった大使館の方々のお心遣いが感じられ、とても嬉しく思いました。 さて、18時の開場以降、私は受付で参加者の皆様をお迎えしておりましたが、講演会が始まるまでに、会場の60余席はいっぱいになりました。 講演開始に先駆け、まずカナダ大使館のべノア氏がご挨拶なさった後、導入として、青山所長が、その後の内容の理解を促進する予習プレゼンテーションをされました。短い中に必要な情報が凝縮されており、知識の乏しい私にも分かり易いものでした。 そこから始まった前半の講演を担当されたボブ・ケニー氏は、主にノヴァスコシア州における廃棄物処理問題への取り組みの変遷についてお話しになりました。講演を通して、政府、企業、市民が一緒になって問題に取り組むことの重要性が理解できました。 その後短いコーヒーブレイクを挟んで、後半はレイ・ハルセイ氏が、廃棄物処理に関するルネンバーグ郡での経験と、ハリファックス市の抱える問題及びそれに対する戦略について、講演をなさいました。最終処分場をめぐる事例等から、行政は口を出しすぎず、民間企業や市民主導で問題解決に当たることが大切、というメッセージが伝わってきた気が致します。 池田副所長の明快な通訳や補足説明、またビジュアルエイドに多く盛り込まれた写真によって、私には、遠いカナダの事例がぐっと身近に感じられたように思いました。 前半、後半を通じて、多くの方が、終始メモを取りながら熱心に聴いておられ、また、コーヒーブレイクの間には、講演者に質問なさったり、参加者同士で意見交換をしておられる様子が印象的でした。先例に学ぼうという参加者の方々の強い意気込みが伝わり、講演後の質疑応答も、短かいながら充実したものであったように思います。 今回の講演会を通して、燃やしたり埋めたりすることで処理する廃棄物の量を減らし、可能な限り還元していくことは、これからの日本において、取り組みが進められるべきことであると、私も感じます。そして、いかにして進めるかを考える上で、こうした成功事例があるのは、とても心強いことだと思いました。 環境総合研究所でお手伝いをするようになって、1ヶ月にも満たない私が、今回こうして末席に加えて頂き、貴重な講演を拝聴する機会に与りましたこと、心より感謝申し上げます。 最後になりましたが、主催者、講演者の皆様の想いの詰まった今回のツアーが、近い将来、実を結ぶことを願って止みません。有難うございました。 |